秋山産業株式会社は、大正8年7月15日に創立した株式会社秋山高商店をルーツとして発展してきました。株式会社秋山高商店は、満州東亜煙草株式会社に対する葉たばこの納入、旧大蔵省専売局並びに朝鮮総督府専売局に対する葉たばこや製品たばこの納入を主たる業務としていました。同時に、旧南洋群島委任統治諸島に対する専売局製造たばこの移出を一手に引き受け、サイパン・パラオ島等各島に支店出張所を設け、たばこ・一般雑貨・医薬品・化学薬品並びに機械器具等の輸出入まで手掛けました。
しかしながら、第二次大戦勃発と共に貿易業が停止したため、南洋諸島の発展に貢献することに専念し、南洋庁の要望に応えて本社を同庁所在地であるパラオ島に移しました。第二次大戦が終戦を迎えると、在外会社の指定を受けて、政令第291号による資産凍結整理を命じられました。
その後、昭和25年7月6日蔵理第351号をもって整理計画書の認可を受けたため、負債と残余財産の整理を行って、新たに昭和25年8月17日に新会社として現在の秋山産業株式会社を発足しました。新会社は旧会社の業務内容や営業目的をそのまま継承し、旧日本専売公社(現:日本たばこ産業株式会社)に対して、輸入葉たばこやグリセリン等の納入を行いました。また、CMC、プロピレングリコール、有機酸、界面活性剤等の化学製品・糖類・香料の販売、フィルター物性測定器及び喫煙器の輸入販売、農業耕作機械、製品たばこ輸入及び卸売販売等、たばこに関連する商材全般を取り扱う専門商社としての地位を確立しました。さらに、たばこ以外のビジネスとして、澱粉、食品原料の販売へと拡大してきました。いずれも各業界においてその業績を認められ、今日に至っています。